仕事の充実感、伝わってますか?
「疲れたー」と帰ってくるお父さんやお母さんの姿を「働く大人」だと思う子どもが多いのかもしれません。仕事を通じて感じる充実感は、家庭や学校の中で伝えるのは難しいですよね。高校生には実感しづらい職場にある真剣さ、責任感、喜び、そんなものをぐっと身近に感じさせるチャンスがあります。
ジュニア・アチーブメント日本がサポートしている「ジョブシャドウ」は、高校生が企業の社員に一対一で影のように張りつき、会社員の仕事ぶりを肌身で体験できる教育プログラムです。生徒たちが仕事や将来に抱くイメージは、どのように変わるのでしょうか?
働く大人はカッコイイ
高校生が「仕事に打ちこむ人の姿」を至近距離で観察するチャンス…なかなかありませんよね。「ジョブシャドウ」は、学校と家庭という限られた世界で過ごす高校生たちに、新鮮な驚きと「いずれ自分も社会の一員になる」という自覚を与えます。
信託銀行で外国株式トレーダーや証券アナリストに3時間密着する、というジョブシャドウを体験した生徒たち。仕事の内容をすべて理解することはできなくても、社会人が責任と誇りをもっていきいきと仕事をしていることを感じ、自分の将来をイメージするきっかけとなったようです。
ジョブシャドウの特徴
他の高校生を対象としたキャリア教育との大きな違いはどこにあるのでしょうか?たとえば普通の会社見学では、会社の表面的な部分しか見えないことが多いようです。また、就業体験であるインターンシップは「体験をする」ことが目的のひとつですので、その内容はどうしても高校生が数日で達成感を得られる簡単なものになりがちです。
ジョブシャドウは、社会人が真剣に仕事に取り組む様子を間近に見ることで「何を考え、どう動いているか」を感じとる機会を与えることを目的としています。「人がしている仕事を見るのではなく、仕事をしている人を見る」活動として位置づけられているのです。
先生もビックリ、生徒たちの変化
ジュニア・アチーブメント日本のサイトにはジョブシャドウに参加した高校生、企業の社員、先生の体験談が掲載されています。企業の社員からは「自分の仕事を見つめ直すきっかけになった」、高校生自身からは「想像したこともなかった仕事の現場の様子に刺激を受けた」などの感想があがりました。
特に印象的なのは、普段の様子とジョブシャドウ体験後の生徒の変化を目の当たりにした先生方の感想です。生徒たちにたくましい「生きる力」を身につけて欲しいと指導をする一方で、学校という限られた環境の中にあるジレンマを感じていらしたとのこと。社会人が工夫をしながら、真剣に、能動的に仕事にとりくむ姿を見た生徒たちが「自分もシャドウした人のようになりたい」と目を輝かせて語る様子に驚かれたそうです。
事前・事後学習
当日の成果をより確かなものにするために、必ず事前学習プログラムを実施するとのことです。意思決定のシミュレーションやシャドウする会社についての理解など周到な準備をすることで、高校生にとってとても価値ある体験になっています。興味のある方はぜひジュニア・アチーブメント日本のサイトをご覧になってみてください。