高校時代は大事だと思わなかったけど…
高校時代の「キャリア教育」プログラム。これは将来役立ちそうだ!と感じるもの、いまひとつピンと来ないもの、さまざまな感じ方があるのではないでしょうか。高校を卒業した先輩方へのアンケート調査に注目し、なかでも高校時代にもっとやっておけばよかった!と考えられている学習内容についてご紹介します。
前回は「思っていた通り役立った」と感じる人の多かった「適性分析」と「世界を知る学習」を取り上げました。2回目は、高校を卒業した後になって必要性を感じる「常識・マナー」を身に付ける機会について考えます。
「社会人・職業人としての常識やマナー」
高校生の日常生活で、目上の人に会い、きちんと敬語を使うチャンスはどのくらいあるでしょうか?最近では、先生に対して友達言葉で話しかける高校生も少なくないようです。家庭と学校が主な活動場所になる高校生にとって、「社会常識やマナー」は意識的に学ばなければ身に付かないものなのもしれません。
なぜ必要になる?常識やマナー
高校生当時、あまり必要性を感じていなかった社会人マナーや常識。どのような時に「しっかりやっておけばよかった!」と思うのでしょう?
まず必要になりそうなのは「面接」でしょうか。高卒新卒での就職を選んだ人は高校3年の秋に採用面接があります。また、進学をする人にとっても、最近多いAO入試では面接のあるケースがほとんど。言葉遣いや立ち居振る舞いに不安があると、自分の良さが発揮できないことがあります。
社会に出れば会社の同僚、上司、取引先など、関わる人に失礼のないよう行動したいものです。ビジネスマナーを知らないばかりに不快に思われてしまったら残念ですよね。
「常識やマナー」の力を鍛えるには?
キャリア教育のカリキュラムの中で、マナー指導が行われることが多いのが、インターンシップの事前指導です。就業体験は単なる見学ではなく、働くことを実際に体験するもの。そのためには、高校生といっても基礎的なビジネスマナーを身に付けておく必要があります。
礼儀作法や挨拶の方法など、基本的なマナーを学習しますが十分な時間をとれない場合が多いようです。インターンシップを受入れる企業からは「仕事を体験して欲しいのに、マナー講習のようになってしまう」という声も。社会人としての常識やマナーを数時間の事前学習で体得するのは無理があるのかもしれません。
特別なことをしなくてもいい?
ではどうすればいいのでしょう…「ビジネスマナーって言われても」と思いますよね。まずは、大人の振舞いを真似するところから始めてみてください。先生方が学校外の方とやり取りする場面や、アルバイト、ボランティアなどで接する「仕事をする大人」の様子が参考になるはずです。
身に付けると自信が持てる!社会人マナー
先輩方が「もっと指導して欲しかった」と考えている「社会人としての常識やマナー」。教わることもできますが、意識して過ごすことで自然に身に付く部分も多いものです。マナーは「お辞儀の角度が何度」などということではありません。「きちんと挨拶ができる」「相手の目を見て話しを聞き、返事ができる」「身だしなみを整える」などのシンプルなことの積み重ねです。現役高校生のうちから心がけ、ぜひ体得してください!