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高卒就職を成功させよう!「高卒就職の今とこれから」

2018/01/04  771 views

両てのひらと光
高卒って結局どうなの?」高校生の皆さんの疑問にお答え!
高卒就職の今とこれから」は「現状」と皆さんが創る「未来」についての情報をお伝えします。

目次
高卒就職の今
高卒生が大人気って本当?
お給料って実際どうなの?
高卒就職、注目の職種ってある?
大企業にも就職できる?
高卒生が企業にとって魅力的な理由
若い有望な働き手
地元に定着=地域活性化
高卒で就職すると得なこと
経験を積み、技術を磨ける
早くから自立できる
学ぶチャンスは無限!
「必要だ」「学びたい」と感じてから、勉強する
教育訓練給付制度で学費補助も
高卒の社長さん
高卒の著名人
まとめ

 

高卒就職の今

高卒生が大人気って本当?
2018年3月卒業の高卒求人は2.08倍、25年ぶりの高水準です。求人数は約37万5千人で前年と比べて15.7%の増加。一方、就職を希望する高校生の数は約18万人で前年より2.6%減少しています。
地域、県ごとの状況を見てみましょう。地域別での求人倍率が最も大きいのは京浜地区(東京・神奈川)4.10倍。前年からの増加も0.55ポイントアップと最大です。最少の南九州(熊本・大分・宮崎・鹿児島、沖縄)でも1.29倍。14のエリア全てで0.22ポイント以上増加しています。県別で見ると最大は東京の5.94倍。1倍未満は0.90倍の沖縄県のみで全ての県で前年よりもポイントアップしています。

業種ごとの求人状況はどうでしょう。全ての業種で求人数は増えています。中でも数が多いのは以下のような業種です。(2017年7月末)
・製造業全体で12万人以上。
・建設業52,175人
・卸売業・小売業47,026人
・医療・福祉40,248人
・運輸業・郵便業23,707人
・宿泊業・飲食サービス業23,640人

高卒新卒の求人数、倍率はともに7年連続で増えています。7年前の求人数は12万4千人。求人倍率は0.67倍でした。7年間で求人数が25万も増えたということになります。少子高齢化の日本では若者の数が減っていきます。「高校生を採用したい」という企業は、今後も増えていくのではないでしょうか。

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お給料ってどうなの?
2016年の初任給(平成28年賃金構造基本統計調査結果)の平均は「大学卒203.4千円」「高専・短大卒176.9千円」「高校卒161.3千円」となっています。

初任給の手取り額がいくらぐらいなのか、気になりますよね?お給料からは税金や、会社が半額を負担する社会保険料などが先に差し引かれます。引かれる額は概ね2割程度なので、手取り額は11~13万円といったところでしょうか。その他にボーナスが支給されることも多いので、会社ごとに確認してみてください。

学歴別の賃金のデータもあります。全年齢平均の年収は、男性の大学卒が399.7千円、高校卒が288.1千円。女性では、大学卒が288.7千円、高校卒が208.3千円となっています。

高卒者の収入が全体の平均で大学卒より低いのは現実です。50代で男女ともに最も差が大きくなり、初任給では年で30万円ほどの差。とはいえ、今後大卒だからといって誰もが右肩上がりにお給料が上がるとはかぎりません。差がつくかもしれないのは30年後。大卒でしかチャレンジできない仕事もありますが、早くから仕事で経験を積み、資格を取得したり転職や起業などでキャリアアップは可能です。

高卒就職、注目の職種ってある?
公務員
高卒生を対象にしたさまざまな職種枠がありますが、大きな特徴は警察官、自衛官、土木や建築に関わる仕事など体力を重視される職種が多いこと。また公務員試験合格後、専門の学校で知識や技術を学ぶものが多いことです。税務職員や家庭裁判所の調査官などは職業専門の訓練学校を卒業してから仕事をすることになります。大卒者では応募できない枠もあり、狙い目かもしれません。

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土木・建設系職
建築業界は2020年のオリンピック特需に加え、熟練技術者の高齢化などもあり深刻な人手不足の状態です。技術の継承や施工業務の中心を担う若い人材の確保に向け、職場環境や待遇の改善もすすんでいます。

注目なのは「施工管理職」。さまざまな工事や作業を仕切る現場監督です。建築会社に社員として所属しながら、技術や管理業務を習得していけますので経験を積むことで確実に成長できる仕事です。

製造業での技能職
製造業とひとくちに言っても幅広い仕事があります。なかでも、経験を積むことでスキルアップできる職種には将来性があります。業務によっては実務経験を前提に受験できる資格試験などもあり、免許・資格をとって管理業務へのステップアップも可能。大手メーカーの製造現場でも高卒社員が活躍しています。

医療、介護職
体力的に厳しいイメージのあった介護職。高齢化社会でニーズが高まり、慢性的な人材不足で困っている業界です。近年では社員に定着してもらおうと、モチベーションを重視する事業所が増加。平均賃金も上昇しており、待遇改善がすすんでいます。人の役に立っていることが実感できる、やりがいのあるお仕事。景気に左右されることもなく、続けることで資格取得やキャリアアップもできます。

他にも学歴をあまり問わずやる気、実力、経験でチャレンジできる職種がいろいろあります。たとえば、営業、販売・接客、IT職など。自分の適性や興味と考えあわせ、仕事研究をしてみてください。

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大企業にも就職できる?
2018年3月の高卒新卒求人のうち従業員1000人以上の大企業の割合は全体の9.4%、求人数は約3万5千人。自動車メーカーや、特殊な技術で日本国内生産をしている製造業の企業ではコンスタントに高卒生を採用しています。最近では地域の金融機関の事務職など、採用の職種が拡がりを見せており、チャンスが増えました。高校を指定しての募集という形が多いようですので、学校の進路指導の先生に確認してみてください。意外な大企業へのルートがあるかもしれません。

高卒生が企業にとって魅力的な理由

若い有望な働き手
少子高齢化がすすみ、若い人材不足に悩む会社が多くなっています。製造業や建設業ではベテラン技能者の退職で技能伝承の必要性に迫られているのが現状。高卒の新卒採用を「増やしたい」と考える企業に理由を聞くと
〇長期の育成が必要な基幹的業務を担う社員を確保したい
〇年齢等、人員構成の適正化をしたい
などが挙げられました。高卒で就職する若者を丁寧に育て、仕事の中心的な部分を担えるようになってほしい、と考えていることがわかります。
地元に定着=地域活性化
若者の流出に悩む地方にとって、地元志向の強い高校生は産業を支え、地域に定着して活性化を促す貴重な存在。各地の地元企業で構成する経済団体や商工会議所は、高校生の地元就職を促進するためのさまざまな働きかけをしています。

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高卒で就職すると得なこと

経験を積み、技術を磨ける
大学新卒と高校新卒、「仕事においては未経験」と考えると実務能力に大きな差はありません。18才から22才の4年間をどう過ごすかは自分次第。高卒でキャリアをスタートし、4年間社会経験を積んだ22才は大学新卒者と比べてどう見えるでしょう。30代の働く人に「自分の強みを身に付けた場所は?」と聞くと「職場」という答えが多く返ってきます。仕事は「学び、経験を積みながらお金がもらえるもの」だとすれば、早く始めることはメリットですよね。

早くから自立できる
仕事をするとお給料がもらえます。高卒の初任給の平均は16万円強、手取り額は11~13万円ほど。社員に格安の寮や社宅を提供してくれる会社もあるので、実家を出てひとり立ちをすることも可能です。正社員にはボーナスや昇給もありますので、貯金もできるかもしれませんね。

進学する場合、平均の私立大学初年度納付金(2016年)は約130万円、年の授業料は約87万円です。日本学生支援機構によれば、2016年度には学生の「2.6人に1人」(38%)が奨学金の借り入れをしているそうです。進学のサポートとして欠かせない奨学金システムですが、卒業後には返済しなければなりません。経済的な自立を大切にしたい人には、収入を確保してから学ぶという方法も選択肢だといえます。

学ぶチャンスは無限!

「必要だ」「学びたい」と感じてから、勉強する
今、勉強好きですか?進学をする人でも「勉強がしたいから」という理由の人はそんなに多くないような気がします。ところが、社会に出て仕事をすると「勉強したくなる」ことが結構あるんです。

学校の勉強は、正直「何の役立つかわからない」ところがありますよね。でも仕事に関係する学びは正反対。役に立つから、必要だから知りたくなるのです。「知りたくなった時が学びどき」。大学には社会人枠が設けられており、入学しやすい場合もあります。もっと知識を深めたい、と感じたときの学びはとても有意義になるのではないでしょうか。高卒で就職をしたからといって、大学生になることをあきらめる必要はありません。

普通科高校を卒業して就職し、1年後に転職。その後「化学の知識をもっと身に付けたい」と仕事をしながら大学へ行った先輩もいます。自分次第でチャンスを広げることができることがわかります。

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「専門実践教育訓練給付制度」で学費補助も
働く人の主体的で中長期的なキャリアを作り、雇用の安定と再就職を促すために作られた制度です。雇用保険に一定期間加入していると、もらえる可能性のある給付金。対象となる教育機関や支給要件になるさまざまな専門職資格があり、キャリアコンサルタントのサポートを受けることが条件のひとつです。社会人のキャリアの見直しや学びを支援してくれる制度ですので、チャンスがあれば利用しましょう。

高卒の社長さん

雇われるばかりが「仕事をする」ではありません。日本の社長さんに関するデータを見ると中卒・高卒が合わせて44.32%!意外に多いと思いませんか?社会で経験を積み、その中でやりたいことが見つかったら自分で事業をする、という道もあります。

高卒の著名人

パナソニックの創業者である松下幸之助、本田技研の本田宗一郎は大卒ではありません。高校生の皆さんにもなじみのある吉野家ホールディングスの河村泰貴社長はアルバイトから社長になりました。マイクロソフトのビル・ゲイツも「高卒」ってご存知でしたか?成功した高卒の実業家たちに共通するのは、学ぶ姿勢。仕事をしながら自分を磨き、熱く仕事をしていたらいつの間にか「社長」になっているかもしれません!

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まとめ

現在、高卒就職は高校生の2割弱が選ぶ進路です。大学進学率が半数を超え、進学を当たり前のように考えている人が多いのかもしれませんが、果たしてそれだけが正しいのでしょうか?決断の先送り的進学よりも、早く社会で経験を積める「高卒就職」を「正解」にできるかもしれません。

自ら積極的な選択ができればチャンスは無限!高校生の皆さん全員が持っている「若さと可能性」は、高卒生を採用したいと思っている会社にとって大きな魅力です。自分にピッタリの仕事・会社を見つけて、かっこいい社会人になりましょう!


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