農家に滞在しながら農作業を体験する「農業インターンシップ」。徳島県立農林水産総合技術支援センターがコーディネートするこの取組み、従来は首都圏や京阪神の農学系大学生が対象でしたが、2017年から県内の高校生も受け入れることになりました。2017年2月に高校生を受け入れた農家の方と、農業体験をした高校生、それぞれの思いを紹介したサイトから実施の様子をご紹介します。
徳島県藍住町あんちゃんふぁーむ
高校3年生の男子を受け入れたのは、さまざまな野菜を育てる「あんちゃんふぁーむ」。1987年に就農、ということは高校生の皆さんが生まれる前から農業をやっていることになります。レンコンと人参の栽培から始まり、2000年からは新作物研究会に所属、現在では70種類以上の野菜を育てているそうです。
農業系大学へ進学予定の高3生
先生から勧められて農業インターンシップを体験した高校生。通っている徳島県立城西高校は生産技術科、植物活用科、食品化学科、アグリビジネス科、総合学科といったさまざまな専攻科教育を行っている学校です。
あんちゃんふぁーむで体験したのは大根の収穫と選別、白ネギやジャガイモの出荷、枝豆の植え付けなどバラエティーに富んだ内容。いろいろな作業を体験したい、と希望した理由は「将来、農家を支える仕事に就きたいから」だとのことです。
知識も意識もしっかりとした彼ですが「学校ではできない経験をした」実感があるよう。機械化がすすんでもそれだけでは収穫も選別も難しく、プロの「目と手」の重要性がよくわかったそうです。多くの経験が将来にとても役立つと感じ、後輩たちにも「農業インターンシップ」の参加を勧めたい、と語っていました。
インターンシップで生まれるもの
あんちゃんファームの方がインターンシップを受け入れたきっかけは「先輩農家の方々に教えてもらった経験から、自分も次の世代に何かを伝えたい」という思いで徳島県の指導農業士をめざしていたとき、「農業インターンシップ」を知ったことだそうです。野菜づくりに関するさまざまなことを「教える」ことで、農家の方々自身の勉強にもなるとのこと。指導を受けた高校生も、いつか教えたり伝えたりする立場になり、インターンシップでの体験を思い出すのかもしれません。
農家の仕事を体験するチャンス!
農家に滞在しての濃厚なインターンシップ。農業系の高校へ通っている生徒、という制限は無いようなので興味のある高校生の皆さん、ぜひトライしてみてはいかがでしょう。2017年の募集受付は5/1~12/15の間、実施時期は7月~3月で期間は3日から5日程度です。2018年の実施は未定ですが、興味のある方は就農支援サイト「農の宝島!!とくしま」のホームページをチェックしてください。