各地で行われている高校生インターンシップはさまざまな仕事の現場を体験することで、自分の適性や興味に気づくチャンスです。今回は済生会小樽病院での活動内容を紹介するサイトをチェックしました。インターン生はどのような職場体験をしたのでしょうか。
地域住民に愛される病院を目指して
北海道小樽市にある済生会小樽病院は、12の診療科目と258床のベッドを持つ地域の中核病院です。平成25年に施設の建てかえを完了し、従来の4倍の床面積と最新の設備を備えた病院になりました。
病院でのインターンシップ
2日間にわたり、地元の高校生が参加した職場体験、今回は医療技術部に興味のある生徒たちの希望に応じ、2つの部門での研修が行われました。まずはリハビリテーション技術主任と管理栄養士というプロフェッショナルから講義を受けます。初めは緊張していた生徒たちですが、専門的なお話に興味津々、目を輝かせ始めました。
リハビリテーション室での実習
33%を超える小樽市の高齢化に対応し、リハビリテーション部を充実した新病院。理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など合わせて50名以上のスタッフが専門性をいかして働いています。
リハビリ実習では、スタッフの付き添いのもと、実際に患者さんに触れ合う機会が設けられました。リハビリにはさまざまなアプローチがあり、それぞれ異なる技術と資格が必要です。
主なものは3つ。
身体機能・運動機能を回復させる「理学療法士」、その人らしさを取り戻すための支援をする「作業療法士」、
言葉によるコミュニケーションや食べる機能の改善を目指す「言語聴覚士」です。リハビリテーションの重要性と具体的な内容はサイトに詳しく述べられていますので、興味を持った方はチェックしてみてください。
患者さんに栄養と笑顔を
管理栄養士4名が所属する管理栄養室。入院患者一人ひとりに適した食事を提供したり、外来患者も含んだ栄養相談に応じています。また、病院内の他の職種と連携しながら、栄養の専門家として活動しています。
インターン生は、栄養管理室の専門家から「味気なかった病院食」をおいしくする工夫についてのお話を聞くことができました。済生会小樽病院では、治療のためであっても美味しく楽しく食事ができるよう、さまざまな取り組みを行っています。
朝昼のメニューを2種類から選択できるようにしたり、温冷配膳車を導入して、美味しく食べられる適切な温度管理がなされています。また、季節や行事に合わせた献立や全国の郷土料理、小樽のご当地グルメ「あんかけ焼きそば」まで提供しており管理栄養室スタッフの工夫と熱意が感じられます。高校生たちは他にも 献立から実際にカロリー計算をする指導を受けました。栄養の専門家として仕事をするイメージが少しわいたかもしれません。
「病院で働く人」というと医師や看護師を思い浮かべる人が多いと思います。今回ご紹介したインターンシップから、医師や看護師以外にもいろいろな仕事があることに気づいていただけたのではないでしょうか。インターンシップは高校時代に職場体験のできる貴重な経験です。ぜひ積極的に参加してくださいね。