バブルを超える人手不足
最近、電車に乗ると求人や転職の広告が目につきます。通勤電車は満員なのに‥と思っていたら、企業の人手不足感はかなり高い様子。厚生労働省が発表した2017年4月の有効求人倍率は1.48倍、バブル期のピークだった1990年7月の1.46倍を上回る高水準を記録しました。企業の求人が増加する半面、求職者数は減少。仕事を探す人の売り手市場になりつつあるのが現状です。
注目される第二新卒
今、若い人材を採用したい企業が熱い視線を送っている「第二新卒」。どのような人を第二新卒とするのか、はっきりと定まっているわけではありませんが、一般的には「新卒で入社して3年以内」の社会人をさすことが多いようです。ポイントは「短期間でも社会に出た経験がある」ということ。いわゆる新卒者や一度も就職した経験のない既卒者とは異なる位置づけになります。
不足する若い働き手
景気の回復とともに、企業の新卒採用競争は激化しています。優秀な学生をとりたくても予定人数をとりきれなかったり、大卒の3割、高卒の4割が3年以内に辞めてしまう時勢。19~25才の第二新卒世代は、企業において常に人材不足の状態にあるのです。
第二新卒者の魅力
企業にとっての第二新卒の魅力は若さだけではありません。いったんは社会人として働いた経験があるので「基本的なビジネスマナーが身についており育成が楽」。しかし、社会経験が少ない分「柔軟で適応力が高い」「新しい社風になじみやすい」。即戦力にはならずとも、入社後の成長を期待されているのです。
働いてみてわかること
高校や大学の在籍中に就職先を探す新卒一括採用。どのような環境で、どんな仕事をするのか、明確なイメージを持てずに入社する企業を決めてしまった人も多いのではないでしょうか。いったん社会に出たからこそ、自分の適性や、やりたい仕事に気づくということもあると思います。
新卒で働き始めたけれど、仕事が自分に合っていない、もっとやってみたい仕事がある、などミスマッチを感じる人は少なくありません。だからといって安易な転職をすると同じ問題が起きてしまうこともあります。条件の良い第二新卒で転職をしたら、長く勤めたいですよね。まずは転職をすることで何を変えたいのかよく考えるところから始めましょう。
ポイントはやる気!
第二新卒の採用は「意欲の高さ」が評価されます。経験やスキル重視の中途採用よりもハードルが低いといえるかもしれません。新卒のときには入社が難しかった業界や企業にキャリアチェンジすることも可能。社会人経験があるという前提で、働きたい会社に自分の目的意識をしっかりと伝えることが重要です。
第二新卒人材を対象にした就職支援サービスやサイトも多くあります。情報収集をしっかり行い、希望の仕事を手に入れてください。