若い人材を確保するため高卒で就職する高校生を採用したい、と考える企業が増えています。ただ、実際高校生の採用活動には多くの制限があります。1人1社しか応募できない、面接の回数や内容に限りがある、などの縛りは高校生が就職活動を短期間で終えられるメリットとともに、問題も生んでいます。
企業と高校生のミスマッチ
高卒新卒で就職した若者のうち、4割を超える人が3年以内に仕事を辞めているのが現状。大きな原因のひとつは、会社と入社した若者のミスマッチだと言われています。お互いに理解し合うための情報をもっとやりとりできれば「こんなはずじゃなかった」というすれ違いは減るのではないでしょうか。
現在の仕組みでは、企業から高校生に直接アプローチするには工夫が必要です。採用活動が始まってからの職場訪問は選考につながる質問などはできませんし、強い誘導も禁じられています。では「会社研究をしたい」「どんな仕事か知りたい」と考える高校生に働きかけるにはどんな方法があるのでしょうか?
まずはインターネットで情報発信
今どきの高校生はネットを使いこなし、オンライン上の情報に敏感です。ハローワークや学校を通した確実な情報とあわせて、自分が就職したい、するかもしれない、と思う会社のことはネットで調べるのではないでしょうか。
求人サイトだけでは難しい
近年では大学生には一般的な、就活サイトの高校生版のようなサービスも見られるようになりました。ただ、多くの採用志望の企業がズラリと並ぶ求人サイトで自社の情報を思い通り伝えるのは簡単ではありません。
ツイッターやLINEはあくまでもサブの役割
高校生がよく利用するツイッターやLINEも上手に利用したいところです。ただし、配信できる情報量に限りがあるため、あくまでもサブツール。他の情報提供とあわせることで、効果を大きくするチャンスがあります。
おすすめは高校生向けの採用サイト
最近増えつつあるのが、会社のホームページとともに設置する「高卒生採用の専用サイト」です。行動範囲の限られる高校生でもパソコンやスマートフォンで閲覧することが可能。活躍する若手社員の様子や福利厚生など、会社の雰囲気や姿勢などもイメージ通り伝えることができます。高卒生採用のスケジュールにしばられず、通年でアピールできることも魅力のひとつ。独自の会社見学会やインターンシップを催し、採用につなげている企業もあります。
攻めの採用活動を!
ハローワークに求人申込書を提出し、学校や高校生の反応を待つしかなかった高卒採用。高校生の学業や、気持ちを守るためのルールに従いながら「この会社で働くってどんな感じ?」という興味を誘う情報発信をしてみませんか?