高校生は、高卒での就職先を何に注目して選んでいるのでしょうか?高卒新卒向けの求人票は全国統一フォーム。たくさんの求人票を見比べるために、ポイントを絞ってチェックをしているようです。高校生へのアンケート調査から、高校生が重視する情報についてご紹介します。
高校生がチェックする必須ポイント
最も多い回答は「勤務時間・休み」でした。実際に働く時間を気にしていることがわかります。実は、若者の離職の1番の原因も「労働時間」。実態をきちんと知ってもらうことがミスマッチを防ぐことになります。
続いて注目度が高いのが「給料(年収)」。初任給よりもボーナスなどを含めた年収を重視しているようです。「勤務場所、会社の所在地」などは毎日の仕事に関わる問題ですので確認するのは当然ですが、「離職者数」を重視するポイントとしてあがりました。
平成29年から求人申込書の仕様が変更になり「青少年雇用情報欄」が追加されました。目的のひとつは、高校生に企業の職場情報の理解を促すことでミスマッチによる早期退職を防ぐことです。
追加で提供が求められている直近3年間の新卒採用数、そのうちの離職者数は関心の高い情報。その他にも平均継続勤務年数や従業員の平均年齢など社員の定着に関するデータの記載が求められています。
「わかりやすく」「充実した情報」を伝えよう!
高校生が就職活動中に「こんな情報があればいいのに、と思ったこと」の内容をみてみましょう。
地方に就職する際の情報がもっと欲しい
→寮などを用意して全国から高校生を採用している企業は、もっと具体的かつ積極的に自社の取組みを知ってもらう工夫が必要ではないでしょうか。
高卒求人の数全体は増えていますが、地方によっては求人が不足しているところもあります。地元を離れて働く意欲のある高校生が応募しやすい環境になるよう配慮が求められます。
ホームページに実際の仕事の様子がわかる動画や、入社1~2年ぐらいの社員の生の声があればよい
→生徒が一番気になるのは自分が実際にする仕事や、将来像です。会社見学に足を運ぶことのできる先はせいぜい1、2社。WEBサイトで事前の情報提供ができれば見学や応募につながりやすくなります。また、年齢の近い先輩社員の様子は自分が働くイメージを想像しやすく、高校生の安心感をつくるといえるでしょう。
仕事内容の説明が難しい
→「訪問営業」「事務作業」といった職種名のみ、あるいはもっと専門的な仕事内容を求人票に記載する企業が多くありますが、高校生にはイメージしづらいようです。
読み手の高校生を意識した文章にすることで応募が増えた、という例も。高校生に寄り添う企業姿勢のアピールにもなりますので伝わりやすさを重視した内容にすると良いでしょう。
限られる高校生との接触
高卒新卒採用は、求人票を出し、学校との関係づくりをしたら後は応募してくれるのを待つしかありません。少しでも高校生の目に留まりやすく、応募のきっかけになりやすい求人票作成や情報発信が重要になります。高校生の目線を想像しながら募集の準備をすることで、採用につながるのではないでしょうか。