ご存知でしたか?「日本版デュアルシステム」
学校での学びと自分の将来の仕事を結ぶイメージがわかない!という人、多いですよね。日本版デュアルシステムは、自分の将来の道を探りながら、単純なアルバイトではない仕事を経験できる貴重なチャンスです。
初めて耳にされる方も多いと思われるこの取組みは、平成16年にスタートした新しい職業訓練システム。厚生労働省と文部科学省が連携し高校生や専門学校生、無業者、フリーターなど、若者を一人前の職業人に育てることを目的として行っている事業です。さっそく、具体的にどのような仕組みなのかを見てみましょう。
「働きながら学ぶ、学びながら働く」
特徴は企業での実習である仕事と、その仕事に関連した勉強を並行して行うこと。たとえば、週3日は専門学校で講習をうけ、残りの2日は実際に企業で訓練生として仕事をするなどして、効果的に実践力を養うことができるのです。学んだことをすぐに使ってみることができれば、定着しやすいですよね。
高校のデュアルシステム科
東京都立六郷工科高校のデュアルシステム科では、企業で働くこと(企業実習)を学校での単位としています。生徒全員が長期間企業で実習することで、技術の習得はもちろんマナーなど社会人としての資質を身につけ希望の就職につなげているとのことです。
専修学校でのデュアルシステム
高校卒業後にデュアルシステムを利用する方法もさまざまです。そのひとつは「半日学び半日働く」などの専門学校等での取組み。午後の企業実習部分をアルバイトとし、その賃金で学費をまかなうことができます。ホテル・製菓・福祉・IT関係など幅広い業種で導入が広がっており「専門学校に行きたいけれど学費が高い」「そのあとの就職が心配」という方におすすめです。
若者のメリット
この日本版デュアルシステム、企業や学校にとってもメリットがあるのですが、なにより自分に向く仕事を探している若者にとってよいことがたくさんあります。
・ 自分に合っているか、適性をみきわめながら就職につなげることができる
・ 実践力が高められるため、自信がつき、就職が有利になる
・ 有給の企業実習の報酬で学費負担を減らすことができる
・ 修了時の成績評価により、採用の際に企業から適正な評価を得ることができる
ご紹介した高校、専門学校での取組み以外にも厚生労働省が職業訓練のひとつとして実施しているポリテクカレッジやポリテクセンターでの事業などがあります。ハローワークや独立行政法人雇用・能力開発機構に問い合わせてみてください。
「専門知識を学びたい、でも学費が厳しい‥」そんな人におすすめの日本版デュアルシステム。さまざまな理由で進路を決めかねている方は参考になさってください。