運動系部活は有利?
高卒で就職した若手社会人のインタビューを読むと「中高ずっと野球をやっていたので」「バスケで育んだ体力を生かし」などのフレーズをよく目にします。
就活を終えた大学生アンケートで中高生時代の部活動について調べたデータを見てみましょう。高校時代、体育系の部活をやっていた人は内定を3つ以上とった人47%、ゼロの人14%、とはっきりした差が出ています。運動系の部活動をやってきた人には、はたして何か特徴があるのでしょうか?
成果へのこだわり強し!
運動系の部活は基本的に「勝つためにはどうすればいいか」を考えるチームですよね。毎日一緒に練習をし、お互いに高め合い励まし合いながら試合に向けて準備をします。そして勝利の喜びや、負けた悔しさををわかちあいながら成長していきます。
シュートの成功確立を上げたい!という個人的な課題からチーム全体の戦略まで、工夫と地道な積み重ねをする経験は、社会で仕事をする上でもとても重要です。そういう経験をしてきた自信やたくましさのようなものが、企業の担当者にも伝わるのではないでしょうか。
コミュニケーション能力高し!
もうひとつ、重要なポイントはコミュニケーションスキル。先輩後輩の上下関係においては、礼儀や挨拶は基本中の基本です。コーチや顧問の先生など違う世代の人と接することも多く、対人関係の力が自然に磨かれることになります。
「相手の目を見て、はっきり挨拶ができる」‥これは意外に高校生にとってハードルが高いことのようです。高卒採用の就職面接は短時間の勝負。運動部の生徒には、良い印象を与える基本的な行動が身についているといえるでしょう。
メンタル強し!
毎日の厳しい練習と、時には少々理不尽な先輩や監督に耐える力のある運動部員。職場や取引先は、優しい人ばかりいるわけではありません。失敗や難しいことに直面することもあるでしょう。企業では精神的な問題を抱える社員が増加傾向にあるので、部活動経験者はメンタル面の強さがアピールポイントになるかもしれません。
でも運動部ばかりじゃない!
自分は運動系の部活じゃないし‥とがっかりする必要はありません!文化系でもコンクールや定期の発表会に目標を定め、仲間と力を合わせて頑張るという意味では運動部と同じように「勝利」や「成果」を得ようとしてきた実績になります。帰宅部であっても、自分なりの課題をもって何かに挑戦した経験を洗い出し、自分の強みとして自信を持ってください。
大切なことは、自分が何をしてどのように成長してきたのかを整理することです。部活動を一生懸命やってきたことは、それだけで大きな経験。特に高卒で就職をめざす方々は、中高時代の自分の活動をきちんと振り返り、自己アピールできるようにしてくださいね。