就職を希望する高校生に、会社への興味と理解を深めてもらう目的で行われる「会社説明会」。時間と労力をかけて準備するからには、多くの高校生に応募してもらえる説明会にしたいものですよね。
言葉だけでの説明会では、どうしても伝えきれない部分があったり、参加した高校生の印象に残らない可能性も。高校生の興味をひき、より印象に残る説明会にするためにはどうすればいいのか…頭を悩ませている企業も多いのではないでしょうか。
今回は、新しいスタイルの会社説明会を開催した、長崎県内の企業の取組みを紹介したいと思います。
「疑似体験」ができる!
県内企業14社が参加した合同会社説明会が、長崎県諫早市にある創成館高校で開催されました。この説明会の特徴は「仕事を疑似体験できる」説明会であること!今までにはない、新しいスタイルの会社説明会です。
「就職を希望する高校生に、もっと県内企業への興味を持ってもらいたい!」と、仕事を疑似体験する説明会を思いついたという同市の広告代理店が企画しました。
説明会は、生徒一人一人に用意された名刺を使って、名刺交換の体験からスタート。
建築資材の販売・施工をする会社では、外壁を取りつける体験を実施。入社2年目の若手社員が、道具の使い方を丁寧に教えながら、生徒達の質問に答える場面も。年齢が近い社員に直接質問できる機会は、働く自分をリアルに想像するきっかけに繋がるなど、高校生にとって貴重な時間になったのではないでしょうか。
他にも、建設業のブースでは、コンピューターを使って設計図を作る体験を実施。現場に出る仕事だけではなく、いろいろな仕事があることを生徒にアピールしました。
高校生の気持ちにも変化が!!
参加した生徒達の感想からは、今回の「体験できる説明会」が成功だったことが伺えます。
「職人系の仕事に興味がでてきました。パンフレットでは分かりにくいことが、実際体験できて良かったです。」
「接客やサービス業を希望していましたが、こういう仕事もあるんだ!と選択肢が増えました。」
「名刺交換は難しかったが、社会人になれた気がして楽しかった。」
「ホテルマンに絞っていましたが、他業種の会社の説明を聞いたり体験してみて、かっこいいなと思いました。」
「魅力的な企業が地元にたくさんあることに気がつきました」
県内企業で働く素晴らしさを知って欲しい!という狙いで開催した「疑似体験説明会」ですが、その思いは体験した高校生にしっかり届いたようです。
職場見学に企業に出向くのをためらってしまう高校生に、学校で体験できる機会を作っていくのは、ミスマッチを防ぐためにも大切なことです。高校生の興味をひく説明会を実施できれば、企業のアピールになり、応募数の増加や県内就職の促進に繋がるのではないでしょうか。