高卒採用は大卒採用と比べると、企業と生徒の接点の機会が限られています。そこで重要になってくるのが「職場見学」。高校生にとって、応募先を選ぶ決め手になる機会ですが、企業にとっても、求人票だけでは伝わらない会社の良さをアピールする絶好の機会です。
最近は、高卒採用をおこなっているほとんどの企業が職場見学を実施しています。他社との差別化を図り、高校生が応募したくなる職場見学にするにはどうしたらいいのか、頭を悩ませている人事担当者の方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、応募に繋がる職場見学のポイントを伝授したいと思います!
まずは、職場見学の基礎をおさらい!
応募前職場見学を受け入れるかどうかは、ハローワークに「求人申込書」を提出する時に選択します。実施時期は高校生が長期休みに入る7月末から8月末までの期間が主流です。企業によっては、随時職場見学を受付けている場合もあります。
高校生の職場見学には大切なルールが2つあります。
① 採用に直接つながる質問をしないこと
② 生徒に個人情報やアンケートなどの提出を求めないこと
高卒採用では、事前選考に繋がる行為は禁止されているので、配慮が必要です。
応募につながる3つのポイント
① 社内の整理・整頓
職場見学に参加した高校生が、応募をやめた理由で最も多いのは「会社が汚かった」ことです。
意外かもしれませんが、「玄関が汚かった」「オフィスのデスクが整理整頓されてなかった」「トイレが汚かった」など、5S(整理・整頓・清潔・清掃・躾)の部分を重視している高校生が多いのが現実です。
初めて就職する高校生にとって、給与・業務内容・勤務先などの「雇用条件」以上に、働く環境や働いている人の姿勢を重要視していることが分かります。
対策はただ1つ!日常から整理整頓、清掃を心がけておくことです。特別な準備はいりません。普段の心がけひとつで、応募しない最大の理由を取り除けるのであれば、トライしてみる価値があるのではないでしょうか。
② 若手社員に参加してもらう
では、高校生が「この会社に応募しよう!」と感じたのはどんな時でしょう?
あるアンケートで、多くの高校生が応募した理由を【自分が働くイメージが湧いた】【先輩社員がいきいき働いていた】【すれ違った時に挨拶をしてくれた】と答えていることから、「親近感」や「社員の魅力」を感じられたことが応募の動機になることが分かります。
ぜひ、高校生と年齢の近い若手社員に参加してもらい、体験談や質問を受ける機会を設けましょう。高校生にとって、より身近な社員から話を聞くことで、自分の働いている姿がリアルに想像できるはずです。
③ 社内を巻き込む
また、職場見学を実施することを社内に周知することも大切です。自発的なデスクの整理にも繋がるでしょうし、仕事中に高校生を見かけたら挨拶をする心の準備もできます。「社員全員で対応しよう!」という雰囲気は、良い印象として高校生の胸に残るでしょう。
いかがだったでしょうか?
いまだ売り手市場の高卒採用。少しでも多く応募人数を増やすためにも、今から来年の採用活動にむけて「職場見学」の準備しておくと安心ですよね。また、職場環境の整理整頓などは、職場見学にくる高校生へのアピールだけにととどまらず、社員の働く環境向上にも繋がります。ぜひ、取り組んでみてください。