人気の高い「公務員」。高卒でもさまざまな職種で門戸が開かれています。「高卒程度」募集枠には大卒・大卒見込者は受験できないケースも多く、高卒者や職歴のない人にもチャンスがあります。公務員として就職するために必要な情報をピックアップしてみました。
高卒OKの公務員職種の特徴
大きく分けて2つの特徴があります。ひとつめは、学力よりも体力が重視される職種が多いこと。土木や建築、警察官、自衛官などがこれにあたります。
もうひとつは、公務員試験に合格した後、職業専門の訓練学校を卒業しなければ就職できない職種が比較的多いこと。警察官や自衛官だけでなく、事務職でも税務職員や家庭裁判所調査官などは専門の知識や技術の訓練が必要とされます。
受験勉強を始める前に自分の適性を見極め、合格後を視野に入れた進路を選ぶことをおすすめします。
公務員のメリット・デメリット
最も大きなメリットは、待遇が保障されており安心して働けることでしょう。不況の中、「安定性」は大事なことと再認識された方も多いはず。公務員の身分・待遇は法律で保障されているので不況で解雇されるというようなことがありません。
また試験合格後に訓練学校で仕事に必要な知識と技術を身につけることができる職種では、安心して仕事を始めることができます。
一方、公務員のデメリットのひとつは、個人の業務実績が給与に反映されにくいことです。民間企業は、個人の実績によって高額の昇給やボーナスが出る会社もありますが、公務員の給与は税金から出ているので、景気がよくなったり仕事で成果が出たとしても、給与アップがしにくくなっています。
公務員試験勉強のコツ
試験内容は職種や地域によって異なりますが、選択式の教養試験、作文試験、面接試験などが主要科目です。専門のテキストを使うか、高校の教科書を使った独学でも対応可能です。
正規職員・正社員としての職歴がない高校生やフリーターは一般枠での応募となりますが、民間企業の正社員経験があれば、比較的学力を問われない社会人採用枠があります。一旦社会に出てから公務員に転職する、という道もあるかもしれませんね。
大卒公務員との仕事内容の違い
大卒の公務員職種は事務系から技術系まで幅広く、官僚や国税専門官など法律関係の仕事が多く見られ、給与はもちろん高卒よりも高めです。大卒なら、高卒で就職できる警察官でもキャリア組を目指せます。人をまとめたり、人に教えることが得意な方に向いている仕事が多いようです。
一方、高卒募集がある公務員職種は、大卒ほど高度な知識を求められません。公務員試験は独学でも対応できるレベルです。事務職もありますが、体を使う仕事が多く、業務内容は体力的にハードになるかもしれません。仕事に対する適性ややる気があり、健康状態に自信がある方は、公務員就職を検討してみてください。