大学卒就職者に比べて、早期離職率が高い高校新卒就職者。3年以内の離職率は約4割にもなると言われています。特に、高卒就職者の1年目の離職率は18.2%で、大学卒就職者の11.9%と比べてもとても高い数字になっています。
退職の理由は?
労働政策研究・研修機構(JILPT)によると、高卒の1年以内の主な退職理由は以下の通りです。
・労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった
・仕事が自分に合わない
・人間関係がよくなかった
・賃金の条件がよくなかった
「労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった」や「賃金の条件がよくなかった」は、高卒生の認識と現実にズレがあったと見られます。採用時のミスマッチが原因のひとつでしょう。「仕事が自分に合わない」や「人間関係がよくなかった」は、入社後のサポート不足が原因かもしれません。
ポイントは入社前後のフォロー!
では、具体的にどのような対策をすればいいのでしょうか。
必要な対策は2つです。
採用時のミスマッチを防ぐ
高卒新卒の採用活動は、いろいろ制約もあるため採用時のミスマッチが起こりやすいのが現状です。少しでもミスマッチを防ぐには、会社説明会の資料、HPの採用サイトや会社パンフレットなどで情報提供をしっかりすることが重要になってきます。HPの採用サイトに動画を載せるのも効果的です。インターシップ制度や会社見学会などで、実際に会社の雰囲気や仕事を体験してもらうのもよいでしょう。
入社後のフォロー体制を充実させる
「人間関係がよくなかった」という原因を解消するには、職場でのコミュニケーションの場が必要不可欠です。先輩社員がサポート役になるメンター制度などを活用し、仕事や日々の悩み相談しやすい環境を作ってあげましょう。
「仕事が自分に合わない」という原因には、仕事内容に興味が持てなかったり、もっと自分の力を発揮できる場があるはずだという思いが隠れています。業務をより深く知ってもらうために、さまざまな教育訓練の実施や資格取得への積極的な援助など、充実したフォロー体制を整えてみましょう。さらに、適切な評価のフィードバックや、本人の適性や能力に合った職場配置をすることも効果的です。
早期離職は企業にも大ダメージ
東京商工会議所の新卒者採用動調査によると、1人当たりの採用費用は20万円以上とのこと。さらに、育成研修コストや退職するまでの給与、風評被害コストなどを試算すると、早期退職に関わるコストは膨大な金額になります。減った人員を中途採用で補填するとなると、さらにコストは増える一方です。
金銭の問題だけではありません。離職率が高くなれば、残された社員のモチベーションは下がり、作業効率が低下する可能性もあります。社内全体の士気が下がり、さらに退職者を出してしまう悪循環に陥ることもあるでしょう。
若年労働者の早期離職は社会的にも大きな課題となっています。少子高齢化が進み労働力が不足する中、安定した事業活動を続けるためにも、企業をあげての早急な対策が重要です。特に採用時から離職率の高い1年目にかけ、早期離職を防ぐ施策を積極的に行う必要があるのではないでしょうか。