最終更新日:2019.11.7
「就職活動、今どんな感じ?」
ついついお子さんに聞きたくなってしまうこんな質問。就活中の高校生は、心配するがゆえとわかっていても「うるさいな」と思ったり、時にはプレッシャーを感じたりするようです。
あれこれ聞きすぎ防止のためにも、まずは高校生の新卒採用に関するスケジュールをおさえておきましょう。併せて、時期に応じてご家庭でできるサポートについても考えてみました。
平成30年3月卒業者採用スケジュール
新卒の高校生採用は学校生活や授業になるべく影響の出ないよう、スケジュールが決められています。2021年3月に高校を卒業する生徒(2020年度の就活)の採用活動は以下の通りのスケジュールになるとみられます。
・6月1日(火) ハローワークによる求人申込書の受付開始
・7月1日(木) 企業による学校への求人申込及び学校訪問開始
・9月6日(月) 学校から企業への生徒の応募書類提出開始
・9月16日(木) 企業による選考開始及び採用内定開始
では高校生はどう動くの?
高校3年への進級時に進学あるいは就職、と進路を決める生徒が多いのではないでしょうか。高校2年生までの間は「好きなこと」「ワクワクすること」など漠然としたその子らしさについて話してきたことと思いますが、高3の春には「どんな仕事がしてみたいか」に一段階進める必要があります。
就職をはっきり意識した高校3年4月頃からは、少しずつ先輩の体験談や親以外の大人のアドバイスに触れるチャンスを増やしたいものです。家庭で話すなら、知り合いや親せき、あるいはテレビの番組なども話題のきっかけになるかもしれません。
7月就活スタート
実際の就職活動のスタートは求人票の情報が解禁になる7月1日。ちょうど部活動の引退でホッとしているところかもしれませんが、7月の中旬から職場見学・会社見学が始まります。学校の先生に相談しながら、興味のある企業へ実際に足を運びます。「どんな会社見にいくの?」あるいは「行ってみてどうだった?」とさりげなく聞いてみてはいかがでしょうか。
2020年度は9月6日に企業への応募が始まります。通常1人1社しか応募できませんので、8月中には応募する会社を決める必要があります。企業によっては学校から決まった人数の応募しか受けない場合があるので、学内の選考という過程がある場合も。進路指導の先生と相談ができているか、確認しておくと安心です。
9月中旬選考開始
そして実際の選考(面接など)が始まるのは9月16日以降。第一志望の1社のみの選考を受け、合否は基本的に1週間以内に学校に届きます。そこで決まれば就職活動は終了。
当然、定員以上の応募者がいれば不採用のこともあります。もしうまくいかなくても諦める必要はありません。9月下旬から追加募集が始まります。必要以上に落ち込んでしまわないよう、ご家庭でのフォローが必要なケースです。大人であれば合わない会社に入ることの方が問題だ、とわかりますが「何でもいいから決めたい」と焦ってしまいがち。10月以降、同時に2社の応募が可能になりますので、じっくりと粘り強い活動ができるよう安心させてあげてください。
家庭でのサポートで大切なのは「ほどよい距離感」
家庭でのサポートのポイントは2つ!!
①話を聞いてあげる
就職活動が本格化すると、安易に友達にも相談できず孤独に感じてしまう場合もあります。
親として質問したいことは山ほどあるでしょうが、そこはグッとこらえて、まずお子さんの話を聞いてあげましょう。
相談された場合、「親」としてではなく、「社会人」としての立場で考えると、「押し付けられた」と受け取られない、客観的なアドバイスができます。
②子供の味方になる
一番身近な応援団であることを伝えましょう。一人で頑張っているんじゃないと気付くだけで、お子さんの心に余裕が生まれます。「疲れてるな」と感じたら、お子さんの好きな食べ物を食卓に出してあげるのも効果的!親にしかできないサポートです。
「失敗したら全て終わり」と思いつめやすい、デリケートな時期です。過剰な叱咤激励は逆効果になる場合も。ほどよい距離感を保つことで、安心して就職活動ができる環境を整えてあげましょう。
高卒新卒は売り手市場!
高校生の就職内定率は、2019年3月末現在98.2%。ここ10年間増加し続けています。求人倍率は2.52倍。就職を希望する高校生1人につき、2~3社が「採用したい!」と手を挙げている状態です。
若い働き手のニーズは高まる一方です。とはいえ、初めて社会に出ようとする高校生は不安でいっぱい。満足のいく就職活動ができるよう、さりげなく支えるのが「保護者の就職活動」なのかもしれません。