「 奨学金申込み完全ガイド」第2回は、電通育英会の奨学金の申込について解説します。1963年(昭和38年)3月、株式会社電通第四代社長の吉田秀雄氏が創設した電通育英会は、「人材の育成は終局の目標である」という吉田氏の信条実現をめざして運営されています。
その目的は、「社会有用な人材育成」。経済的な理由によって修学が困難となっている優秀な学生に、奨学金の給付・貸与、各種情報発信、セミナー、シンポジウムなどを実施しています。
高校予約型奨学制度とは
電通育英会の行っている高校予約型奨学制度では、経済的な理由によって勉強することが難しい学生を対象として、将来社会に貢献してくれる人材になることを目標に大学奨学金(給付型)を行っています。
奨学金は、一般枠、芸術枠、震災支援枠の3種類があり、それぞれ対象が異なりますので、詳細については募集要項をしっかり確認してください。
高校予約型奨学制度の応募資格
ここでは、一般枠についての応募資格について解説します。一般枠の応募資格は、財団が対象とする公立高等学校の3年に在学し、学業・人物ともに優秀かつ心身ともに健康で、評定平均が3.8以上あること。また、大学進学に際し学資の支弁が困難となっており、財団の指定する大学・学問領域への進学を希望していることも条件となります。
高校予約型奨学制度の応募方法
高校予約型奨学制度へ応募する場合、必要書類を在学している高校経由で提出しなければなりません。個人からの直接応募はできませんので、希望する方は高校に相談してください。
【必要書類】
・願書(指定書式の「一般」に○をつけて記入します)
・住民税課税所得の証明書(父母の証明または扶養者の証明/コピー可)
・住民票(本人及び願書掲載の家族全員)
・2年生までの成績証明書
・高校長の推薦書
・応募者及び身元保証人書
高校予約型奨学制度の採否の通知
学業成績・家計状況・小論文・課外活動などを総合的に評価して、書類選考を行います。書類選考通過後に面接が実施され、採用内定、在学高校への連絡という流れです。内定者が指定大学に入学後、必要書類を提出すれば奨学生として採用が決定されます。2016年度に内定となったものの、2017年度の大学入試に不合格の場合は、2018年度の入学まで認められます(=「一浪」まで可)。
奨学生の義務について
奨学生になった後は、大学給付奨学規程を遵守しなければなりません。奨学生としての義務を果たさなければ、給付を停止されることがあるので要注意です。
【奨学生としての義務】
・年1回開催される「大学生セミナー」参加(9月)
・「奨学生の集い」(11月)への出席
・「生活状況報告書」「成績表」の提出(3月)
募集状況や詳細内容を確認したい方は、電通育英会のサイトをご覧ください。