高卒新卒の採用試験が9月16日から始まります。就職面接を控えた高校生の皆さん、一発勝負の面接試験、「うまくできるかな…」と不安に思っていませんか?ほぼ初めての面接試験で緊張や不安があるのは当然です。でも、大丈夫!!面接を成功させるために、よくある質問と答え方のポイントをご紹介します。おすすめの回答例、ちょっと工夫した方が良い例などを具体的に見てみましょう。
「当社を志望する理由を教えてください」
必ずといっていいほど聞かれる質問です。その会社をどう知ったか、入社したいと強く思うようになった理由など、志望するきっかけを切り口にあなたの熱意や意気込みをアピールしましょう。単なる「あこがれ」ではないことを説明できれば、さらに良いです。
【バッチリ!】
高校の先生に推薦されたことがきっかけですが、両親にいろいろ相談したり、会社案内のパンフレットを拝見しました。もの作りに力をいれている御社でなら、細かい作業が好きな自分の特技を生かせるのではと思い、志望しました。
→自ら会社のことを知ろうとするのは、好印象につながります。会社の特性にあった、自分の特技をアピールするのもポイントです。
【惜しい!】
家から楽に通える場所にありますし、福利厚生が充実していて年間の休日も他の会社より多いところがよいなと思いました。
→確かに、条件がよいのは魅力的です。会社の福利厚生までしっかり調べているのは良いことでしょう。ですが、これだけを志望動機にしてしまうと、仕事への意欲が伝わらず、同じ条件の会社ならどこでもいいのかと思われてしまいます。
「入社したらどんな仕事がしたいですか?」
志望する会社にどういう仕事があるのか必ず調べておきましょう。面接官はあなたが仕事に対してどのぐらい意欲があるのかも見ています。自分の「得意」「強み」「好き」なことを活かせる仕事であることをアピールしましょう。
【バッチリ!】
経理の仕事がしたいです。そのために簿記やパソコンの勉強をしてきました。また、私の性格は几帳面なところがあるので、自分にあっているのではないかと思います。
→希望の職種とそれにあったスキルをアピールするのは、好印象を与えます。例では経理の職種をあげたので簿記やパソコンのスキルをアピールしましたが、営業希望なら「初対面の人と話すのが得意」、もの作り希望なら「プラモデルを作るのが得意」など、その職種にあった自分の強みを付け加えましょう。
【惜しい!】
今は特にありませんが、入社後に配属された部署で頑張りたいと思います。働いているうちに自分にあった仕事が見つかればと思っています。
→希望する職種がないのは、仕事に対する姿勢が消極的だと受け止められてしまいます。どうしてもはっきりと希望する職種がない場合でも、「この仕事に挑戦してみたい!」という思いを面接官に伝えましょう。
「あなたの長所を教えてください」
自分の優れている点や良いところについて話すときに、その人の人柄が表れやすいといいます。自慢ばかりは問題がありますが、日本人特有の謙虚さで、自信なさそうに話すのも説得力が足りなくなります。自分の長所をアピールするときは、素直に、自信をもって話しましょう。
【バッチリ!】
自分で決めたことは、最後までやり通す意志の強さがあるところです。小学1年生から始めた水泳は、雨の日も寒い日も休まずに通い続けました。おかげで、少々では風邪をひかない体力と忍耐力も身につけたと思います。
→具体的なエピソードがあることで、「意志が強い」ということが、分かりやすく伝わります。長々とエピソードを話すのは逆効果になるので、簡潔にまとめるようにしましょう。
【惜しい!】
どんなことにも前向きで積極的に取り組み、忍耐力や協調性に自信があり、友人もたくさんいます。また、温厚な性格であると自覚しています。こういったとろころが私の良いところだと思います。
→とても素敵な長所ですが、具体的なエピソードがないため個性がなく、あなたがどういう人物なのか面接官に伝わりにくいです。たくさんある長所からいくつか絞り、それを裏付けるエピソードを添えてアピールしましょう。
「あなたの短所を教えてください」
短所はマイナス、というイメージかもしれませんが、自分のことをどれだけ客観的に見られているかの証明にもなります。「神経質」は「細かいところに気が付く」という長所の側面もあります。長所にもなりうる短所をチョイスするのがいいでしょう。
【バッチリ!】
私は一つのことに没頭すると、周りの事に目が行かなくなってしまうことがあります。たとえば図書室で本を読んでいたら、いつの間にか閉館時間を過ぎていて、係の人に注意されていましました。最近は、自分の性格を認識してきたので、意識して注意するようにしています。
→この事例では、短所をあげつつ「集中力が高い」という長所も同時にアピールしています。
最後は短所を理解したうえで前向きに改善しようとしていることをアピールするといいでしょう。
「高校生活での一番の思い出はなんですか?」
学校生活で楽しかったこと、感動したこと、頑張ったことなどを自分の良いところをいれながら答えるといいでしょう。逆に、大変だったことや辛かったことなどは、それを乗り越えることができたことをアピールしましょう。
【バッチリ!】
高校1年生の時に、体育祭のリレーで優勝したことです。練習では勝てなかった他組のチームに本番で勝つことができました。朝と放課後にチームで練習を頑張ったことが勝利に結びついたと思っています。「努力は実る」という貴重な経験をすることができました。
→目標に向かって努力をし、結果を出したことをアピールするのは、とても効果的です。その場を経験していない面接官にも伝わるように、具体的なエピソードをいれて話しましょう。
【バッチリ!】
夏休みに、四国を自転車で一周したことです。限られたお小遣いや天気との闘いでしたが、その途中でいろいろな人とふれあうことができ、人のありがたさや優しさを感じることが出来ました。
→学校内の行事にとらわれず、何かチャレンジしたことがあればアピールするのもひとつの手です。学校生活だけでは体験できないことにチャレンジする精神は好印象を与えます。
丸暗記は厳禁!
いかがですか?面接官が知りたいのは「あなたの人柄」と「人やものごとに向かう姿勢」です。完璧な答えを求めているわけではないので、素直に真剣に、面接のためにしっかり準備してきたことが伝われば好印象を与えられます。
だからと言って、「丸暗記は厳禁」!!なぜなら、丸暗記した文章を思い出すことに集中してしまい、話すペースが早くなったり遅くなったりと、不自然な話し方になります。面接官には不自然さだけが記憶に残り、肝心の話の内容は印象に残らず、せっかく優れた内容でも台無しになってしまいます。
たくさん声に出して練習し、自信をもって相手の顔を見て話せるようにしましょう。悔いのない面接になるよう願っています。