高い若年層失業率、就職して3年以内に中卒の7割、高卒の5割、大卒の3割が離職してしまう七五三現象・・近年、若者の雇用問題は社会問題として注目されています。
次世代を担う若者の雇用・生活の安定をめざし、さまざまな公的な対策がおこなわれているのをごぞんじでしょうか。このシリーズでは厚生労働省が行っている若者への就職支援施策をご紹介します。第1回は「ジョブカフェ」。さて、どのようなサービスなのでしょうか?
ジョブカフェって何?
「カフェ」・・ちょっとおしゃれですね。ジョブカフェは通称で、正式な名前は「若年者のためのワンストップサービスセンター」。その名のとおり、若者が自分に合う仕事を見つけるためのサービスを1か所で、もちろんすべて無料で受けられるところなのです。
都道府県が中心になって設置していますが、厚生労働省がハローワークを併設しているジョブカフェも多く、利用者にとって使い勝手の良いサービスを提供しています。
どんなサービスがあるの?
各地域の特色を活かした就職セミナーや職場体験、職業紹介などさまざまなサービスがあります。具体的にどんな事業があるのか、東京都での取組みをチェックしてみました。
メニュー多彩!東京都のジョブカフェ事業
「東京しごとセンター」3Fのヤングコーナーにあるジョブカフェでは、ハローワーク飯田橋の協力を受けながら34才以下の若者の就職活動支援をしています。
まずは自己分析をし、適職を知るためのカウンセリング。専任アドバイザーによる個別カウンセリングに始まり、意見交換のできるグループカウンセリング、来所が難しい人のためのネットカウンセリング、と3つの方法が用意されています。
他にも以下のような、バラエティに富んだ手厚いプログラムが用意されています。
・電話やメールで相談できる「若者しごとホットライン」
・パソコンで情報検索や書類作成が可能な「情報コーナー」
・基礎からステップアップできるよう様々なレベル設定の「各種セミナー」の実施
・少人数の同じ目標を持った仲間と共に早期の就職を目指す「就活予備校・就コム!」
・働くことへの不安や迷いを解消できるよう、無理なく段階的に体験をしていくワークショップ型セミナー「ワークスタート」
・若年求職者と企業内実習をマッチングする「若者正社員チャレンジ事業」
特徴的なのは、各都道府県が実施の主体となり、地域の産業活性化の担い手となる若者にはたらきかけていること。高校生は対象外のプログラムもありますが、地元企業の情報にふれるチャンスがたくさんあります。「カフェ」の気分で気軽に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。