高校時代に出会った「大人」、覚えていますか?
「高校時代のあの人との出会いで、自分の人生が変わった!」という経験のある方は、とてもラッキーだといえるでしょう。実際には、高校生が接する大人のバリエーションや数には、限りがあるのが現実です。大きな進路選択をする高校生期、将来に関するイメージが広がるようなチャンスを与えたいけれど難しい…と感じている学校関係者の方が多いのではないでしょうか。
「出る杭を育てる」
そんな中「職業や生き方は思っている以上にさまざま」「働く大人がいきいきしていること」を高校生に知ってもらいたいと、活動している団体があります。日本学生社会人ネットワーク(JSBN)は日本を元気にしたい!という想いを持つ、学生や社会人の組織。日本を活性化させる「出る杭を育てる」ことを目的に設立されたとのことです。
「世代」や「組織」のカベを超える
JSBNではベテラン社会人・若手社会人・大学生・高校生がプロジェクトチームを組み、各々の強みをいかした今までにない活動を行っています。なかでも高校生に大きな刺激を与えている出張授業プロジェクト。サイトにある実施レポートから、その様子をご紹介しましょう。
事前課題「どんな生き方をしたいか」
桐蔭学園中等教育学校の高校1年生を対象に、高校2年の運営メンバーが企画した出張授業。最初に3名の社会人のトークセッション、次にゲスト社会人・大学生を交えての少人数グループディスカッションを行いました。
生徒たちはお互いの夢や目標、悩みなどについて話し合ったり、ゲストから意見を聞いたりと小さなグループで充実した対話を行うことができたそうです。その後の全体会では各教室の代表やゲストが感想を述べ、共有する時間を持ちました。
高校生に大きな変化!
発表した生徒に刺激を受けて、会場内から次々に感想を述べたいと挙手が。「自分から手を挙げる勇気をもつこと」という社会人のメッセージに反応してのことでした。すぐに行動する高校生の素直さ・前向きさを引き出したのは、親・先生・メディアを通した大人像とは違う大人とのリアルな出会いの力ではないでしょうか。
かえつ有明中・高等学校での「後悔しない選択を」をテーマにした出張授業でも、対話後の全体共有の場で先生方が驚くほど多くの生徒が、積極的に発言していたとのことです。
出会いは変化のチャンス!
なかなか自分から意見を言わない傾向のある日本の高校生。しかし社会人になれば、自分なりの考えを発信する必要に迫られます。普段接することのない社会人・大学生との出会いは、自分は将来、どんな大人になるのか?という想像力を刺激することでしょう。高校生を目覚めさせるこの取組み、興味のある方をぜひJSBNのサイトをご覧になってみてください。