インターンシップという言葉をご存知でしょうか?学生や生徒が一定期間、自治体や民間企業などの職場で働く体験を行う就業体験制度のことです。農業高校や工業高校などの職業高校では積極的に行われていますが、普通科ではあまりなじみがないかもしれませんね。
インターンシップというと「大学生がやるものでは?」と感じる方が多いかもしれません。しかし実際は、社会と実際に関わるチャンスの少ない高校生にこそ大きなメリットがあり、社会への目を開き、学ぶ意欲を生む貴重なチャンスになっています。
現在では高校生を対象としたインターンシップが数多く存在し、高校生へのキャリア教育の一環として大きな期待が寄せられています。では、インターンシップとはどのような仕組みなのかご紹介しましょう。
インターンシップってどんなもの?
高校生のインターンシップは企業が高等学校教育の援助・協力として行うという点に大きな特徴があります。高校のキャリア教育の一部として行われることも多く、実施期間は高校生の場合、3~5日間が一般的です。アルバイトは労働提供の代わりに報酬を得ることが目的となりますが、インターンシップは高校生が将来を考えるうえでプラスとなる就業体験を行うことが目的となりますので、基本的に無給です。
インターンシップの応募方法は?
自治体によっては企業、時には農家、商工会議所などの受け入れ先と提携していることもあります。ホームページなどで調べてみてくださいね。中には対象に高校生が含まれていない場合でも、実際には受け入れていることもあるため、直接問い合わせて確認するようにしましょう。個人で直接申し込むものと学校を通して応募するものがあります。後者は学校が窓口となっていますので先生に相談してみてください。
企業側の目的は?
企業が高校生のインターンシップ生を受け入れることは、労働力の補充や利益を求めるものではありません。社会貢献や社会的責任を果たすことを目的とし、次世代を担う人材を育成することに主眼がおかれています。高校生のインターンシップを受け入れることは、企業にとっても相応の負担が生じます。しかし、大きなメリットがあるのも事実です。
例えば、職場の活性化と社員育成教育への活用。社員がインターンシップ生を指導するなかで、普段と異なった視点で仕事を見直す機会が生まれます。また、社員がこれまでとは異なった緊張感や刺激を受け社内の雰囲気の活性化につながるでしょう。「新入社員教育のシミュレーション」として位置づけ効果的に活用したり、企業のPR効果や学校に協力的であるというイメージの向上も期待できます。高校生の斬新な発想が製品開発や企業経営に生かされることもあるかもしれませんね。
企業にとっても高校生にとっても有意義なインターンシップ。次回は高校生がどんなことを学べるのか、体験できる内容と
参加するメリットについてご紹介します。