晴れてお子さんが就職、「これで安心!」と思っていたらどうも様子がおかしい…そんなときどうしますか?社会人になったのだから「お節介は無用」、「自分で何とかできるだろう」と思われるかもしれませんが、追い詰められてしまうと正しい判断ができなくなることは、大人にもよくあります。
仕事を辞めるという判断をする前、実際に離職した後、さまざまな場面で助けになってくれる公的サービスがあるのをご存知ですか?仕事に関わる悩みを抱えた若者に「相談してみたら?」とアドバイスしたい事業をご紹介します。
困ったときどうする?高校卒業1年目「卒業者調査」
「学んだり働いたりすることが困難な問題が起こったときの対応」について調査したデータがあります。対象は高卒1年目で就業中・求職中の人。「公的機関を活用する」と回答したのは1割以下で、7割以上が「公的機関は知らないが、家族や友人などに相談や支援を求める」と答えています。
身近な家族が相談先の存在を知っていて、悩みを抱える本人に活用を勧められれば、問題の解決が早まるかもしれません。
どんな相談先、支援先があるの?
仕事をしている間であれば、各地の労働基準監督署に窓口があります。
・総合労働相談コーナー
長時間労働や賃金不払いなどの労働条件、解雇、嫌がらせ・いじめ、セクハラ、パワハラなどの職場でのさまざまな問題に関わる相談を受付け、解決のためのアドバイスまでをワンストップで対応します。相談は予約不要でもちろん無料。秘密は厳守されますし、電話での相談も可能です。退職を決める前に、まずは相談してみてください。
仕事を辞めた後の相談先は?
・ハローワーク(公共職業安定所)
再就職の相談はもちろん、失業給付、職業訓練の斡旋などを行う国の機関です。正社員で仕事をしていた方は雇用保険の手続きに必ず訪れる場所。ハローワークで求職者の登録をすることで職業訓練などの支援が受けられるようになります。
・ジョブカフェ
若者の就労に向けたワンストップサービスを提供する都道府県の機関。地域ごとに特色を活かしたセミナーやトレーニング、職業紹介などさまざまなサービスが用意されています。34才以下の若者を対象としており、ハローワークと連携してサポートをしてくれます。
・おしごとアドバイザー
就職や転職について、メールや電話で相談できる厚生労働省のWEBサイトです。窓口に出向くよりも、気軽に利用することができるのではないでしょうか。
離職が長引いたら…
・サポステ(地域若者サポートステーション)
一旦仕事を辞め、しばらく休んでしまうとなかなか動き出せない人もいます。サポステはブランクが長くなってしまったことや、自信が持てない、コミュニケーションが苦手、などの不安を抱える15~39才の若者によりそい、解決策を探ってくれる支援機関。地域のNPOや会社などが実施する厚生労働省の委託事業です。お子さんの進路に悩む「保護者の会」など家族をサポートをする取組みもあります。
ひとりで解決は難しい!
若者が社会に出て働きだしたとき、壁や課題を感じるのは当然だと思います。大人は見守り、話しを聞きながら、ときには第三者の意見を聞いてみるよう促す必要があるかもしれません。そんなとき、公的機関は心強い味方。ぜひ情報提供をしてあげてください!