高卒新卒の採用、2018年3月卒業の高校生に対する有効求人倍率は2.08倍、求人数は前年に比べ15.7%増加しました。「高校生を採用したいけれど難しい…」と感じた企業も多いのではないでしょうか。
一定期間1人1社しか応募することができない高校生の新卒採用は、その生徒にとっての「第一志望」となり応募してもらうのを待つしかありません。売り手市場の高校生新卒、選ばれる会社になるにはどのようなことをすればいいのでしょう。
採用したいのに応募者が足りない!
厚生労働省の労働経済動向調査(平成29年2月)によれば、高卒の新規学卒者の採用計画をした会社は全体の46%。そのうち計画数に応募者が足りず、計画通り採用ができなかった会社は33%という結果でした。大学生とは異なり、同時並行で複数の企業への就職活動ができない高校生に応募してもらうのはなかなか大変です。
高校生の「一番」になるには?
高校生は求人票や先生のアドバイスなどをもとに、就職したい会社を選ぶことになります。まずは「良さそうな会社だ!」と高校生に感じてもらうことがとても大切。求人票には載せきれない思いを含めた「企業の魅力を直接伝える」アイデアをご紹介します。
高校生向け自社採用サイトでメッセージ発信
大学生向けの採用サイトを持つのは当たり前、というご時世ですが「高校生専用」「高校生向け」としたWEBサイトを公開している企業はまだ徐々に増えつつあるという状況です。募集要項で高校生採用をしている、ということはわかっても「詳しくは高校の進路担当の先生に聞いてください」とだけ書かれていることが多いよう。せっかくアクセスしてくれた高校生の興味をそそり、魅力に感じてもらえるようなコンテンツを備えておくべきではないでしょうか。
おすすめは「先輩の体験談」
定期的に高校生採用をしていたり、高卒で就職し活躍している社員がいれば「先輩社員インタビュー」のような記事は効果的です。待遇や福利厚生、勤務場所などは求人票でもわかりますが、高校生が知りたいのは「自分がどんな場所に行って、どんな風に働くのか」。働き方、やりがい、入社のきっかけなどその企業にロールモデルがいると感じれば安心できます。
求人票に載せきれないアレコレ
求める人物像なども「〇〇な人」とだけ言うよりも、現在働いている社員の仕事にかける思いを伝える方がよりポジティブに感じられるのではないでしょうか。その他にも職場の雰囲気のわかる画像や、社内のイベント、若手社員の様子など「自分もその一員になる」というイメージがわく情報提供ができれば応募の動機付けになります。
学校とのつながり
高卒新卒の採用活動では、生徒の進路選択にとても影響の大きい「学校」。高校の進路指導の先生とのつながりを深める活動は既に取り組まれている会社が多いかと思います。学校を訪問し、進路指導担当の先生と信頼関係を築くのはとても重要なこと。求人票にできるだけ多くの情報を盛り込む、先生に安心して生徒を推薦していただけるようご説明をする、などは基本です。そのうえで、先生が生徒さんに「この会社はどう?」と提案する際、自社で働く先輩社員の様子がわかるWEBサイトがあれば効果的なツールにしていただけます。
「自社サイト」ならあるけど
既にホームーページをお持ちの企業は、その中に「高校生採用特設ページ」を設置するなどの方法もあります。「高卒で就職」に希望と不安を感じている高校生に「私たちの仲間になって!」と直接呼びかけてみてはいかがでしょうか。