今年の新入社員はコロナ騒動の渦中という不安を抱えてのスタート。
若い人材の確保が難しくなっている昨今、せっかく採用した高卒新卒採用の新入社員には、長く働いて、成長していってほしいですよね。
高卒新卒者の1年目の離職率は約2割だと言われています。「離職」するか「定着」するかは、最初の一年にかかっていると言っても過言ではありません。では、「辞めさせない職場」作りに必要なことは何でしょうか?
早期離職の要因は大きく3つ!
まずは、「会社を辞めたい」と思う要因を理解することが大切です。
高卒就職者の早期離職の理由として、多いのは以下の3つです。
① 仕事が合わなかった
「求人票で仕事内容を確認しているだろう」と感じるかもしれませんが、想像と現実が違うのはよくあることです。特に、高卒生の場合、働くことが初めてという場合もあります。「仕事」について具体的にイメージできない人も少なくありません。
② 人間関係がうまくいかなかった
同年代とのコミュニケーションが主だった高卒生にとって、上司や先輩とのコミュニケーションは、想像以上に大変なものです。仕事上で厳しく指導を受けた経験がない人も多いので、こちらが思っている以上に、「怒られた」とマイナスに受け止める可能性があります。
③ 労働条件の問題
働く環境や条件は、高卒就職生にとって、働く原動力になる大切な部分です。応募の際には求人票などでしっかり確認している項目ですが、誤解が生じやすいところでもあります。会社説明会や求人票などでの説明が不十分だと「こんなはずじゃなかった」と離職に繋がってしまう危険があります。
先手必勝!「コミュニケーション」が全てのカギ!
上記の問題を解決できるのが、「コミュニケーション」です。
とはいえ、「コミュニケーション」と言ってもいろいろありますよね。どのようなコミュニケーションが必要なのか見ていきましょう。
① 上司とのコミュニケーション
上司との定期的な面談を実施しましょう。
新入社員は新しい環境に慣れることに精一杯で、なかなか自分から相談にいけないものです。定期的に、新入社員の話を聞く機会を設けることで、不安や不満を早期にキャッチし、問題発生を未然に防ぐことができます。
また、新入社員にとっても「気にかけてもらえている」と思えることで、心の余裕がうまれ、安心して仕事に取り組めるようになるでしょう。
② 先輩とのコミュニケーション
OJTやメンター制度によるフォロー体制を充実させましょう。
定期的な面談だけでなく、日常的に相談しやすい環境を作ることも大切です。仕事をしていく上で、日々悩みは変わっていきます。「こんなこと上司に相談してもいいのかな」と思ってしまいがちな日常の悩みを、より身近な先輩に相談できることで、不安は解消します。
また、丁寧に仕事を教えることで、「仕事が合わない」「仕事についていけない」などの早期離職の大きな要因を防ぐことができます。
③ 会社としてのコミュニケーション
高校を卒業したばかりの高卒新卒生に、「社会人の基礎」や「社会人としての心構え」をしっかり教えることで、新入社員の離職を防ぎましょう。
優秀な高卒新卒生であっても、「社会人」としては初心者です。「当然分かるだろう」という態度で接してしまうと、早期離職を早める要因になってしまいます。
会社の仕組みやルール、ビジネスマナー、仕事との向き合い方など、基本的な事を教える場を会社が設けることが大切になります。
また、「残業代を払う」「賃金や有給休暇の取得など、約束した労働条件を守る」など、会社として行うべきことをすることで、早期離職は防げます。
「働き続けたい」職場にするために
「早期離職」に繋がる問題は、早期発見できれば、「話を聞く」などのコミュニケーションを取るだけで解決する可能性がグンと広がります。新入社員から相談されるのを待つのではなく、自ら聞きに行く姿勢を会社全体で見せることが大切です。
「素直」で「学ぼうとする姿勢」は高卒就職生の大きな魅力です。「いつでも、どんなことでも話を聞くよ」という姿勢を見せ、コミュニケーションを通して、仕事への興味や自信を持たせることで、彼らの長所はさらに伸びます。
新入社員がのびのびと安心して働き続けられる職場にするために、気軽に話し合える雰囲気を社内につくっていきましょう。