2018年3月の高卒新卒採用の求人倍率は2.08倍と25年ぶりの高水準を記録。一方、就職を希望する高校生の数は前年より2.6%減少しており、企業にとっては採用が難しくなっているといえるでしょう。9月半ばの選考開始時、高校生はひとり一社しか応募できません。自社にマッチし、入社後社員として活躍してくれる高校生に選ばれ、応募してもらうためのアイデアをご提案します。
高校生に自社を知ってもらう!
高卒での就職を考えている高校生をはどのように情報収集をするのでしょう。学校の進路相談室で先生に相談したり、高校の先輩の就職先や過去の求人票を調べたり…これらの方法では、過去にその学校での採用実績や求人のある会社にしかアクセスすることができません。高校生採用を新規に始めたい、拡大したい、と考える企業は工夫が必要です。
そこで、自社のWEBサイトに高校生向け採用サイトを設置して、直接情報発信することをおすすめします。総務省の調査では13~18歳のインターネット利用率は98%を超えています。就職を考えている高校生であれば、気になる企業が「どんな会社なのか知りたい」と検索するのではないでしょうか。
高校生にとって進路選択は「不安」
高校生への意識調査によれば、7割を超える高校生が進路の選択を考えるとき「楽しみ」ではなく「不安」を感じているとのことです。これは進学する生徒を含んだデータであり、就職して社会に出る高校生が会社選びに感じるプレッシャーはさらに大きいのではないかと考えられます。高校生が「こんな会社なら働いてみたい」「頑張れそうだ」とポジティブに感じられるようなメッセージを伝えたいですよね。
高校生にはイメージしづらいこと
家庭と学校、部活などで毎日を過ごす高校生。仕事や社会のことを知る機会にはどうしても限りがあります。就職したらどんなふうに働くのか、将来はどのようなかたちになるのか、なるべく自分のこととして想像しやすいように伝えることで大切。まずは興味を持ってもらい、会社見学や応募へのモチベーションを上げたいものです。
入社後のギャップ対策として
同時に会社の情報をきちんと伝えておくことは、入社後に「こんなはずではなかった」「思っていたのと違う」というギャップを感じさせないようにする効果もあります。高卒新卒で就職した若者は1年以内に約17%、3年以内に4割程度が退職してしまいます。せっかく採用した社員の早期の離職を防ぐ、ミスマッチ対策としても有効です。
必須項目TOP3
1.先輩社員インタビュー
年齢の近い先輩社員の存在は心強いもの。入社間もない社員の仕事ぶりは、自分ごととしてイメージしやすいでしょう。入社のきっかけや現在の生活、職場の雰囲気など、若手社員自身の言葉として感じられるようなコメントで紹介します。
2.キャリアプラン
人材育成のプランや研修の予定、ステップアップの可能性などは、社員への丁寧な支援体制、成長への期待を感じさせ安心感があります。
3.会社のめざす姿と欲しい人材像
甘い言葉だけではなく、企業として大切にしていることや、めざす在り方を明確に提示し、必要な人材像をはっきりさせておきましょう。応募者の意欲の確認にもなり、精度の高い採用につながります。
高校生のハートに伝わるサイトを
充実した高校生向け採用サイトからは「高卒社員を歓迎し、戦力として期待する」という思いが伝わります。大卒採用とは異なり、互いに接点の持ちづらい「企業」と「高校生」。まずは高卒生を積極的に採用したい!というメッセージを発信してはいかがでしょう。